挨拶しなくちゃ!
道を歩いている時に誰にでも挨拶しちゃう男の子とお母さんが私の前を歩いていました。誰にでも挨拶をしています。道端に自動車が停まっていて、中に数名の人がいたのですが、その自動車にわざわざ近づいて行ってご丁寧に挨拶。「おはようございます!」
一見するとおしゃべりもしているし、発達に偏りがあるとは思えない様子なのですが、でも、やっぱり違和感。
その子は<人には挨拶をする>と覚えたのでしょうね。
私たちが誰に教わったのでもない暗黙のルールや暗黙の了解がなかなか理解できないことにその子の大変さがあります。そして人と人との距離の取り方にも。いつ挨拶をするべきか、どういう人に挨拶をするべきか、知っている人とそうではない人を区別すること、そういうことへの理解に未熟さがあります。
以前、誰にでもハグをしちゃう、という子がいました。電車に乗っている時にも知らない人に近づいて行ってしまう。「可愛いね!」と言われるうちは良いのですが、そうではなくなった時にはちょっと困ってしまいます。お母さんも心配していたのを思い出します。
もし誰にでも挨拶をしてしまう、とかハグをしてしまう、そういうことがあったら、地道にお子さんに繰り返し伝えていくことが大切になってきます。親が話しかけない時には話しかけないこと。ハグをされたらしてもいいが、されない時にはしてはいけないこと。手を出されたら握手をしてもいいけれども、そうではない時には握手をしないこと。それを繰り返し伝えていく。
さて、その冒頭の男の子。私とすれ違う時に挨拶をしに来てくれました。私も挨拶を返します。お母さんはちょっと苦笑い。私は心の中で(分かっていますよぉ〜)という気持ちとともにお母さんに微笑み返しました。
おやつが欲しくてキリッとしているうちのワンコ。