三つ子の魂百まで
数年前からカウンセリングの勉強をしています。ある先生が開いている勉強会に参加してきました。いろんなケースを例に出し、そのケースの小さい頃からの育った環境などを分析し、どうしてこんなことにつながっていってしまったのかを考えてきたりしました。そして、結論!「3つ子の魂100まで」とは本当のことなのだな、と思っています。0歳から3歳(母子分離ができるまで)の安定した親子の愛着関係の構築は、その後のその人の人間関係を決定づけてしまうと言っても過言ではなく、乳幼児期に安定した親子関係を築けた子どもは、その後の人生でどんな難題が起こったとしても自分で解決できる力と自信を持つのです。
そんな大切な時期に、聞こえない・聞こえにくい子どもとのコミュニケーションには手話が必須です。相手は聞こえないのですから。こちらが寄り添うしか方法はありません。
そんなことを考えていたときに、河崎佳子先生が最近お書きになられた論文に出会いました。私と同じ考えでした。河崎先生は、聴覚障害者の心理的な問題や発達についての研究をされている先生です。その一部です。
<乳幼児の発達を関係性の展開という視点から捉えると、0歳から3歳代には、子どもに伝わりやすい自然なコミュニケーション手段を用いて母親を代表とする世話者と子どもが、楽しんで豊かにやり取りすることが大切です。ろう児が3歳までを整った手話環境で育つということは、愛着形成にとって重要な人生最初の数年間を、最大限に伝え合える「ことば」を介したかかわりのなかで過ごすということです。・・・つまり、この時期に親子が手話に出会えるかどうかは早期支援の決め手となるのです。
3歳台を迎えるまでの愛着形成の目標は、自分を大切に思って応援してくれる存在を心の中に保ち、困難を乗り越えていくためのエネルギーをもたらす存在として利用できるようになることです。それは、母親を代表とする主たる世話者との情緒的なかかわり合いを内在化する、つまり心の中に保てるようになることで可能となります。聞こえない子どもたちにこの体験がしっかり根づいたなら、家族を拠り所として、健聴社会に出かけていくことができます。>
聞こえる・聞こえない・聞こえにくいに関係なく、記憶に残らないくらい小さい頃の育ちは、その子の人格とその後の人生をつくるのです。その頃にどんな関わりを周りの大人がしてあげるのか。それが大切なのです。
ハート&コミュニケーションに来てくれている男の子の絵。この色彩。日本的ではない!どちらかというとヨーロッパ的!ピンクは卵だったかな?絵が上手で絵画展に出品されたりしているみたいです。
ハート&コミュニケーション