聞こえない・聞こえにくいお子さんを育てていらしゃる皆さんへ
今までタイトルを <新生児スクリーニング検査(新スク)でリファーとなり、コロナで相談にいけない親御さんへ> としていたのですが、ある先生から、新スクに関係する人だけじゃない内容だよね?とアドバイスをいただき、タイトルを変更します。
今日は、以前聞いた、北欧での新生児スクリーニング検査でのお話。
北欧では新生児スクリーニング検査でリファーとなると、どんな風にお医者さんが親御さんにその結果を伝えると思いますか?なんと・・・
「おめでとう!あなた方ご夫婦のもとに、異言語、異文化の赤ちゃんが生まれました」
と伝えられるそうです。素敵じゃないですか?
北欧では新生児スクリーニング検査でリファーが出ると、聞こえる両親は仕事を休職することが許され、1年間、「手話」を徹底的に学ぶと聞きました。聴力の程度がどうであれ、聞こえない・聞こえにくい子どもにとって、手話は外せない言語だからでしょう。
そう、聞こえない・聞こえにくい子どもたちって、異言語、異文化の子どもたちです。それに赤ちゃんは自分が障害をもって生まれてきたなんて、まったく思っていないはずです。自分は完璧である、このままで美しい、そしてパパとママに愛されることだけを願って生まれてきたはずです。
私のお師匠さんである、自身も聞こえないお子さんを育てた経験のある南村洋子先生がこうおっしゃっていました。
「差異がある。そこに価値がある。親はその差異を受け入れることを努力する」
知らないから心配になるのです。聞こえない大人の方たちにたくさん会ってください。皆、素敵な人たちです。
聞こえない・聞こえにくい子どもたちは、聞こえる大人にはなりません。聞こえない大人になっていくのです。だから今から、聞こえない人たちにたくさん会ってみてください。
ハート&コミュニケーション 関根久美子(言語聴覚士)。
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