『ことばの相談室』徒然

ことばやコミュニケーションについて心配や気になること、お子さんに聞こえの問題があり子育てに不安がある、発達全般について心配がある・・・などなど、国家資格を有するカウンセリングサロンです

先輩お母さんの手記から

きっと参考になるだろうな、と思われる、お母さんの手記を載せますね〜。「少しでも皆さんのお役に立てるなら」と掲載を快諾してくださいました。ありがとうございます。

 

0歳児のこの1年間が一番辛かったです。聴こえにくい世界について何も知らないまま飛び込んだ私は、まずは子どもとの関わり方に慣れるのに必死でした。手話も使っての語りかけは慣れるまで辛く、手話表現が分からないために子どもに対して無言になる・・・という本末転倒なことまで。手話に拘らず身振りや表情をつけるだけでも良かったのにと今は思えますが、そんな余裕もありませんでした。ただでさえ自由に使える時間が少ない赤ちゃんとの生活の中での写真カード作りも、なかなか億劫でした。そして色々やっても反応は皆無・・・未熟者の私は辛いと感じることもおおかったです。(途中略)

学校に通うようになってから半年後、1歳3ヶ月のときに初めての手話「美味しい」や、自分がとうもろこしを食べている写真カードを指差して「食べたい!」の意思表示が見られました。また1歳6ヶ月のときには「ママ」らしき初語も出てきて、やはりとても嬉しく、少し救われたような気持ちになりました。少しずつ反応が出てくると、関わることも楽しくなり、学校へ行くことが子どもも私も楽しみになっていました。

印象に残っているのは南村先生の講座で、難聴児に限らない子育て論を教えていただきました。「子どもがこちらを見てくれない、と悩むのではなく、子どもがこちらを見てくれるまで待つ」「子どもに話すのではなく、子どもと話す(子どもが知りたいことを話す)」など、育児も初心者の私には目から鱗の内容ばかりでした。また、関根先生との初めての個別では、子どもと遊ぶ様子をビデオに撮っていただきました。青いボールを子どもに見せて(子どもはそれを見てもいないのですが)「これは青いボールだよ」と自分本位に話しかけている自分の様子を見て、逃げ出したくなるくらい恥ずかしかったです・・・。それからは、まず子どもの様子をじっくり観察して、何に関心をもっているのかを把握してから、子どもがこちらを見てくれるタイミングで、視覚的にわかりやすいように話しかけるよう心がけました。

 

この写真は子どもが小さかったときのもの。大嫌いなお風呂に入れられて、ネコが困ってる!

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ハート&コミュニケーション 関根久美子

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