『ことばの相談室』徒然

ことばやコミュニケーションについて心配や気になること、お子さんに聞こえの問題があり子育てに不安がある、発達全般について心配がある・・・などなど、国家資格を有するカウンセリングサロンです

アイコンタクト

知り合いから写真が届きました。生まれたばかりの赤ちゃんを抱っこした写真。その腕の中に抱かれている小さな赤ちゃんは、ジッとお母さんの方を見つめています。すっごい!こんなに小さいのにちゃんと見てる!

授乳の時もジッとお母さんの方を見つめながら飲んでいる。しかもたいていの赤ちゃんは数ヶ月すればお母さんが見ている方向を一緒に見ようとしてくれます。これはコミュニケーションの基本である、一つのテーマを巡って話し手と聞き手となって関わり合う三項関係の元になる力であるとのこと。

 

アイコンタクトはコミュニケーションの基本。とっても大事な力。当たり前のことのように思われるけれどそうではない、と発達に偏りのあるお子さん達と一緒にいると思います。特に自閉的傾向があると言われているお子さん達は視線の共有が本当に難しい!スッとかわされるような感じがあります。彼らは自分と物の世界には入り込みやすいのですが、その中に人を関わらせることが難しい。

 

だからそのお子さんの視界の中にどうにかして入り込もうと、強制的にそういう場面を作ろうとこちらも頑張る!物を渡すときには物を目の近くにかざして視線を合わせるように工夫をしたり、物を介して遊ぶ時には工夫して少しでも視線を合わせられるようにしたりします。またその子の好きな身体を使った遊びに付き合ったり、身体に圧を入れたマッサージをしてみたりして、とにかく、「ねぇ!あなたの前に私がいるんだよ!」とメッセージを送り続ける。そのうちにこちらのことを認識してくれるようになり、視線が合う場面が増え、少しずつ良い関係ができると、表情も親和的に変化していきます。

 

どこかに隙間が空いていないかな、どこからかこじ開けられないかな。彼らの住んでいる世界を尊重しつつ、ちょっとお邪魔させてもらう。そんなイメージ!

 

ひとりこんな子がいました。と〜っても私の印象に残っている子。アイコンタクトが少しずつ成立するようになり、仲良くできるようになると、有難いことに私のことをとっても気に入ってくれました。私の姿を見つけると、遠くからでもダーっと走ってきて抱きついてくるのです。とっても可愛らしかった!個別では私のお部屋の物を何でも引っ張り出してしまうので、指差ししてジェスチャーで要求をする、ということを繰り返し、何とかできるようになりました。どうしているかなぁ〜。元気にしているかな?

 

 

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 うちの9歳の猫と燻製にした豚バラ肉。なんかいい感じに写ってる。

読んでいただき有難うございました。