子どもたちとその環境
すっかりご無沙汰してしまいました。
ある先生と話をしていて、今の日本の問題を感じました。
「うちの孫の以前通っていた保育園は園庭がなかったんだ。帰宅した孫に「今日はお散歩に行った?」と聞くと、「うん、行ったよ。ぶらり散歩!」って言うんだよね。大きな箱型のベビーカーに4〜5人が押し込められて、それで散歩に行くんだよ。それが散歩なんだよ」
な〜んて話をしていました。
そのほかにも、プールは狭いベランダ。遊びは部屋の中でおもちゃで遊ぶ・・・
以前、幼児教育を研究していらっしゃる青木久子先生が「子どもは天と地の間で育つ」とおっしゃっていました。つまり、太陽と空と大地がある屋外での遊びの中で育つと。
日本は教育にお金をかけない国なのだなぁ〜、とつくづくと思います。待機児童を少なくする対策として、保育園を建てたのはいいけれど、子ども同士がかけがえのない幼少期を過ごすにはお粗末過ぎる。保育する箱があって、子どもなん名に保育士の先生がなん名をとにかく集める。遊びは適当にオモチャをあてがい、園庭はなくても近くの公園がその代わりになるようならそれでOK!そ〜んな感じ。
小さい頃の子どもの遊びって想像力を育てるためにとても大事。たとえば、子どもたちがハマるごっこ遊び。ヒーローごっこ、お姫様ごっこ、先生ごっこ、お母さんごっこ。あるいは物語をそのまま再現して遊んだり、その舞台をみんなで作ったり。そんな遊びをするにはやっぱり「天と地の間の空間」が必要になってくる。公園でやるには1回1回片付けないといけなくなったりするから、やっぱり片付けなくてもまたすぐにその続きができる場所があるといい。
河合隼雄先生が本の中でこんなことを書いています。<子どもは ごっこ遊びの中で遊ぶことで、自分は強いんだ、正しいんだ、というのを体験できる。問題はこれで終わりか、と思っているところに、また追い討ちがくる。そんなことも遊びの中で経験できる>
三つ子の魂百まで、というけれど、これからの日本の未来である小さい子どもたちが、たくさんの豊かな経験を享受できる環境で育ちますように!と願わずにいられません。
行政の方!ぜひ、考えてください。自分の子どもだったら、自分が子どもだったら、という想像力のもと!
そんなことを考えた数日間でした。
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